肥満は「見た目の問題」ではなく、生活習慣病の大きなリスク要因です
「痩せなければいけないとわかっているけど、何から始めればよいかわからない」そんな方は多いのではないでしょうか。内臓脂肪が増えると血糖・血圧・脂質に影響し、心臓病・脳卒中のリスクが上がります。無理なく続けられる改善方法を一緒に考えましょう。
このような症状はありませんか?
以下の状況に当てはまる方は、ぜひ一度ご相談ください。
- 健康診断でBMIや腹囲が高いと指摘された
- 最近体重が増えやすく、落ちにくくなっている
- 食べる量は変わらないのに太ってきた
- 血糖・血圧・脂質も悪くなり始めている
- 運動しようと思うが続かない
- 40〜50代を過ぎて代謝の低下を感じる
- 内臓脂肪が気になり、改善したい
- 痩せたいがどこから始めればよいかわからない
肥満は意志の問題だけでなく、体の仕組みを踏まえた改善方法が大切です。一人で悩まずご相談ください。
原因について
肥満が起こるメカニズムには複数の要因が関わっています。
エネルギーの取りすぎ
間食・甘い飲み物・夜遅い食事・外食や揚げ物の多い食事で摂取カロリーが消費を上回ると内臓脂肪が蓄積しやすくなります。
運動不足
筋肉を使わないと基礎代謝が低下し、脂肪が燃えにくくなります。
加齢
40代以降は筋肉量が減り、同じ食事量でも太りやすくなります。
ストレス・睡眠不足
睡眠不足は食欲を増進させるホルモン(グレリン)を増やし、食欲を抑えるホルモン(レプチン)を減らすことで食べすぎにつながりやすくなります。
遺伝・体質
家族に肥満や糖尿病が多い場合、太りやすい体質のことがあります。
診断方法
肥満に関連する検査を総合的に行い、背景となる病気がないか確認します。
体重・BMI・腹囲
内臓脂肪の量を評価します。腹囲が男性85cm以上・女性90cm以上でメタボリックシンドロームのリスクが上がります。
血液検査
HbA1c(血糖)・脂質・肝機能(脂肪肝の評価)・甲状腺機能を確認します。肥満の背景に病気がないか調べます。
血圧測定
メタボリックシンドロームの評価を行います。
必要時:腹部超音波(脂肪肝確認)
脂肪肝の程度を確認します。
当院での治療
肥満治療の中心は「食事・運動・睡眠改善の3本柱」です。無理のない、続けられる方法を一緒に考えます。
食事の改善(3ステップ)
- ステップ1:飲み物を変える(ジュース・甘いカフェオレ→水・お茶)
- ステップ2:食べる順番を変える(野菜→タンパク質→炭水化物)
- ステップ3:夜遅い食事を避ける(就寝2〜3時間前は食べない)
運動の改善(3ステップ)
- ステップ1:1日5〜10分の歩行から始める
- ステップ2:ウォーキング20〜30分、週3〜5回を目標にする
- ステップ3:スクワット・階段昇降で筋肉を維持する
睡眠の改善
6〜7時間のまとまった睡眠・夜のスマホ制限・寝酒を避けることで食欲ホルモンのバランスが整い、食べすぎが落ち着くことがあります。
薬物治療(必要な場合のみ)
SGLT2阻害薬(体重減少・糖代謝改善)・GLP-1受容体作動薬(食欲抑制・体重減少)などを生活習慣の改善と組み合わせて使用します。
急激な減量はリバウンドしやすく、体にも負担がかかります。段階的な改善が最も効果的です。
治療期間・通院の目安
肥満改善には継続的な取り組みが大切です。
- 最初の1〜3ヶ月:生活習慣の改善を始め、月1回の通院で体重・検査値の変化を確認します。
- 3〜6ヶ月:成果が出始める時期です。改善した習慣を定着させます。
- 6ヶ月〜1年:体重が安定し、血糖・血圧・脂質の改善も確認します。
- 薬物治療を使用する場合:1〜2ヶ月ごとに効果と副作用を確認します。
「1ヶ月に0.5〜1kgの緩やかな減量」がリバウンドしにくい目安です。
放置するとどうなるか
肥満・内臓脂肪の蓄積を放置すると、以下のリスクが高まります。
- 2型糖尿病:インスリン抵抗性が増し、血糖が上がりやすくなる
- 高血圧:内臓脂肪が増えると血圧が上がりやすくなる
- 脂質異常症:LDLが上がり、HDLが下がりやすくなる
- 脂肪肝・肝硬変:肝細胞に脂肪が蓄積し、炎症から肝硬変に進展することがある
- 睡眠時無呼吸症候群:肥満は気道を狭め、無呼吸を起こしやすくなる
- 心筋梗塞・脳卒中:動脈硬化が進行し、血管が詰まるリスクが高まる
メタボリックシンドロームは各リスク要因が掛け合わさり、心臓病のリスクが大幅に上がります。