「脈が40〜50回しかない」「健診で徐脈と言われた」——治療が必要な徐脈か確認しましょう
安静時の脈が遅くても、健康な方やスポーツ習慣のある方では問題がないことがあります。
一方、心臓の電気信号を作る「洞結節」や、電気を心房から心室へ伝える「房室結節・刺激伝導系」に異常があると、必要な心拍数を保てなくなることがあります。
めまい、失神、息切れ、疲れやすさなどを伴う徐脈は、精密検査が必要です。
徐脈の主な原因
洞性徐脈
洞結節から出る電気信号の回数が少ない状態です。
睡眠中や運動習慣のある方では生理的な場合もあります。
洞不全症候群
洞結節の働きが低下して、脈が極端に遅くなったり、一時的に止まったりする病気です。
徐脈と頻脈を交互に繰り返す「徐脈頻脈症候群」もあります。
房室ブロック
心房から心室へ電気信号が伝わりにくくなる状態です。
1度、2度、高度、3度房室ブロックなどがあり、程度によって対応が異なります。
薬剤による徐脈
β遮断薬、一部の抗不整脈薬、ジギタリスなどによって脈が遅くなる場合があります。
その他
甲状腺機能低下、電解質異常、睡眠時無呼吸症候群などが関連することもあります。
当院での精密検査
東静岡たけもと内科では、「脈が何回か」だけでなく、徐脈によって症状が起きているか、治療が必要な伝導障害がないかを確認します。
12誘導心電図
洞性徐脈、洞不全、房室ブロック、脚ブロックなどを評価します。
ホルター心電図
睡眠中を含めた長時間の心拍数、心停止時間、房室ブロックの出現などを確認します。
心エコー
心機能低下、心肥大、弁膜症などの構造的心疾患がないか確認します。
血液検査
甲状腺機能、電解質、腎機能など、徐脈を引き起こす可能性のある異常を確認します。
内服薬の確認
脈を遅くする薬剤を使用していないか確認します。
当院での治療方針
症状のない軽度徐脈
生理的な徐脈で、心電図上も問題がなければ経過観察となることがあります。
薬剤性徐脈
必要に応じて薬剤の減量・変更を検討します。
洞不全症候群・高度房室ブロック
失神、めまい、心不全などを伴い、徐脈との関連が確認された場合にはペースメーカー治療を検討します。
治療期間・通院の目安
- 初回:心電図・血液検査
- 発作性の場合:ホルター心電図
- 軽度・無症状:定期的な心電図
- 症状を伴う徐脈:早期に精密評価
- ペースメーカー適応がある場合:専門施設へ紹介
放置するとどうなるか
軽度の徐脈は問題にならない場合もあります。
一方、高度な洞不全症候群や房室ブロックを放置すると、失神、転倒、心不全などにつながることがあります。